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2010年12月の近況バックナンバー


2010年 12月 15日 [水]
来日中のミルトン・ダイヤモンド氏(ハワイ大学医学校教授・PCSS(性と社会の太平洋センター)所長)のお話を聞いてきました。
ダイヤモンド氏は、性と社会に関わる研究では最前線の研究者として知られていますが、特に性分化疾患(インターセックス)については深く研究されているようです。シンポジウムでは、「性別判定委員会」を構築され性別判定の難しい場合の対処を実践されている大阪の医師と2人で、性分化疾患の詳しいお話をしてくれました。 性分化疾患の両親への告知は障害の告知と同様に大変な慎重さが求められるわけですが、医療者の中でも十分に性分化疾患が理解されずに、いい加減な告知が行われ、両親にも本人の人生にも大きな影響を与えてしまっている例があるようです。ダイヤモンド氏からは、日本の戸籍制度 (早期に男女の決定が求められ、後に訂正しても記録は削除されない等)の問題点なども挙げられ、「性別の決定を急がないこと、本人が十分に理解できるようになってから決めるべきであること」などが主張されました。

様々なマイノリティについても語られた別の講演では、「(北米では)障害者の性教育は一専門分野として確立している」という発言も聞かれました。すでにかなりの研究成果があがっているとのことで、ネットで少し調べてみたら、確かに、知的障害者の性教育についてまとめたカナダのサイトとかもすぐに発見できました。こういったものを、きちんと翻訳して日本に伝えていくことも必要だなぁと思いました。

ダイヤモンド氏が繰り返したのは「自然は多様性を愛する。しかし、社会はそれを嫌う」という言葉。性分化疾患もトランスセクシャルも様々なマイノリティを受け入れられるように社会が変質していくことの重要性が強調されました。茂木俊彦先生が「障害を科学的に理解することで優しくなれる」と講演で話されたことが私は非常に印象に残っているのですが、性の多様性を科学的に理解することも全く同じだなということに確信がもてた気がします。(Nao-Kun)

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