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2012年02月の近況バックナンバー


2012年 2月 11日 [土]
第17回障害児・者セミナーin堺の詳しい報告はS・Mさんがすでに書いてくれていますが、私から、第2分科会の報告をしたいと思います。

この分科会は、小中高校生の年代の障害児の生活場面での性と生に関することが主なテーマです。レポートは、障害児学童の中で、若い指導員さんが、まず自ら学習し、そして、子どもたちのニーズを正確に把握し、そして限られた条件の中で可能な限りの実践を行った報告であり、初々しさを感じると同時に、若い指導員さんの熱意が伝わってくる素敵なものでした。

参加者からも、様々な課題が語られましたが、やはり思春期の子どもたちの生活場面での課題として、「性器いじり」や「マスターベーション」に関することが中心になりました。これらの行動は決して問題ではなく、むしろ発達上、極めて重要な位置を占めものです。コーディネーターの方からは、知的発達に遅れのある子どもの場合、精神発達上の「男根期」と身体発達上の「二次性徴」が重なることが多く、周りの支援者の発達的理解が欠かせないということが示されました。

また、マスターベーションについては、「とりあえず場所を変えさせる」という意見が多かった一方で、まずは「きちんとマスターベーションできる力を身につける」ことが重要で、「TPOはその次の課題」ということが示されました。場所を変えさせることでマスターベーションが中断され、結果的にきちんとマスターベーションができなかったような方に対しては、場所を変えさせるのではなく、毛布やついたてで最小限のプライバシーを保障しつつも、その場できちんとマスターベーションができるようにしてあげるという支援が有効であるという事例も報告されました。

まだまだマスターベーションに対して忌避する感覚も根強い中、おおらかな気持ちで見守ることのできる支援者の力量が問われていると感じました。
(Nao-kun)

2012年 2月 7日 [火]
 第17回障害児・者性教育セミナーが、1月29日(日)に大阪・堺で開催されました。

 世話人による基調報告は、大震災の話に始まり、特別支援教育、障害者制度改革、ジェンダー問題、「ここから裁判」の勝利報告等多岐に渡り、時勢を鋭く斬ったものでした。

 午前中に、2時間20分にわたり分科会がありました。

 第1分科会は、支援学校小学部高学年での性教育実践のレポート報告の後、参加者約50名が2つのグループに分かれて討議をしました。

 第2分科会は、障害児学童での性教育実践のレポート報告の後、参加者24名が討議を深めました。

 第3分科会は、堺で行われている青年向け性のセミナー「せいかつをゆたかに」に参加している青年たちや保護者の発言を中心に、参加者24名による討議が行われました。

 第4分科会は、重度の障害者に関わる保護者や支援者たち12名が集まって、日ごろ感じていることやどう捉えたらよいのかわからないこと等について討議されました。この分科会は、今年度初めて作られました。

 午後は、性教協・障害児・者サークル代表の永野佑子さんによる記念講演です。テーマは、「ライフサイクルを見通した障害児・者の性〜優生思想を克服して、真の人間平等を願うもの〜」です。レジメは、乳・幼児期から児童期、小学校での性教育実践、思春期、中学校での性教育、青年期、成人期、高等部での性教育等がていねいにまとめられてあり、話はポイントを絞って行われました。途中で、ダウン症の青年の恋愛の姿や出産を扱った「うまれるよ」のDVDを見ながら、性的発達の支援は必要なこと、「ダメダメダメ」教育では子どもや青年は育たないこと、性的行動、行為は発達の姿であること、「性教育があること」は子どもの「こころをみつめる」こと等、永野さんによって明るく楽しく熱く迫力満点に語られました。とても2時間では語り尽くせないテーマでしたが、「ライフサイクルと見通してやっていかないといけないと気づいた」という感想がいっぱいあり、よかったと思いました。

 最後に七生養護学校の「ここから裁判」の原告団団長の方から、最高裁での闘いに対する支援の訴えがありました。そして、午後4時前にセミナーは終了となりました。

 9時45分から始まり、午後4時までの長い1日を障害児・者の性についていっしょに考え、学んでいただいた方が130名以上もいたということに深く感謝をすると共に、彼らの性に対しての理解者が増えたことをとてもうれしく思います。

障害児・者性教育セミナーは毎年開催されていますので、ぜひ、ご参加してくださいね。(S・M)

      

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